PWRの可能性

「自由で気ままな状態」それを実現させるのがPWR

PWRは「Personal Wireless Router」の略称であり、NTT-BP社が開発した無線LANルーターのプロトタイプを指します。名刺サイズの寸法で、電波網をキャッチできるところであれば日本中のほぼどこでも接続可能になるデバイスです。

その都度最適な無線LAN網を自分で探しに行ってくれるので、面倒な設定はありません。実際に、モーリー本人も電源を入れる操作しか行っていません。一つのPWRに対して、一度にいくつもの端末をつなぐことができます。ノートパソコンやネットブック、iPod Touch、DSiを仲間同士で持ち寄って「無線鍋パーティー」のようなことも可能。

自宅や旅先で有線のLANがあれば、PWRのアダプタにLANケーブルを接続してそのままWi-Fiルーターとしても使えます。

モニターとして借り受けたばかりの状態なので、これから2ヶ月間さまざまな場面で活用しながら、新しい遊び方を見つけていこうと計画しています。

NTT-BP社を訪問し、初めてデモンストレーションを見たとき、とっさに「これで日本中から生放送ができる!しかも屋外で!」と興奮を覚え、このプロジェクトを提案しました。驚く早さで協賛を得ることに成功し、さっそく荷造りをして旅路についている次第です。

過去に辺境の地からラジオ式の音声放送を実験したりしましたが、今回は動画の生放送にもチャレンジします。屋内のテストは、今のところ良好な結果に終わっているので、期待しています。

今「PWR」が登場したことに、時代の流れを感じています。ソーシャル・メディアが成熟し、情報伝達の速度がとても速い「Twitter」が出現し、かつてのテレビを見るような感覚でYouTubeを見る人口が確実に増えています。また、室内でパソコンを使うよりも携帯電話やモバイル端末でいつでも外にいる「ノマド」な状態が好き、とはっきり自覚している人も数多くいます。ぼくも含めて、要するに「自由で気ままな状態」がほしいのだと思います。

ネットを衣類の一部として身にまとうようなカルチャーが育つと、それはおそらく端末の高機能化や、処理タスクをネットに預けたような進化をうながすでしょう。いずれにせよ、これまで自宅や職場の画面に向かってじっとしていた「作業」が、屋外に持ち出した「活動」へと変貌していく予感があります。

次に何が起きるかは予測できませんが、インスピレーションに任せて、路上へと向かいます。


PWR&接続機材レポート

気軽にネット接続をすることの当たり前さ

ただ今、午前7時19分。仙台のホテル近くにあるヴェローチェから書いています。本当は別に好きな珈琲チェーンがあるのですが、現在洗濯物が乾くのを待っている上、靴下も洗っているため、遠出ができません。ホテルから5分ほど歩いたところでとにかく、着られる服が乾くのを待つのみの状態です。

たらきゅうさんが寝ているので、MacBook Proを持って出てきました。ホテルのロビーにはWi-Fiがつながっていて快適なのですが、午前7時に朝食サービスが始まるため、さわがしくなりました。集中して調べものをしたいので、早朝にまだ人が少ないここヴェローチェに避難してきたわけです。

そもそもこれまで早朝の5時に起きることなどはありませんでしたが、なりゆきでここ数日、そうなっています。さてこんな中、静かなところを求めて場所を移動した時に、ネットがついてきてくれることはとても大切なことだと改めて実感しました。

いろいろな考えがまとまったり、その上でひらめきが生じるまでには時間がかかります。人間はマシーンではないので、予測通り・スケジュール通りのパフォーマンスは望めません。場所を移動しながら同じテーマに取り組むことも必要になってきます。ですが、ネットにつながる空間が限定されていると、一番大事なレイヤーを犠牲にしつつ、マシーンの都合に自分を合わせなくてはならない。

ITを使う人々は、早々にこの制限に関しては諦めてしまっていますから、問題としてすら認識しなくなります。ですが、いつまでもパソコンの前に座り続けたり、回線がつながるエリアに縛られ続けたりするのは、本当は苦痛なのです。移動可能になって、改めて実感しました。

PWRを持ち歩く生活で徐々に仕事をするリズムが変わって行った場合、おそらく必需品になるでしょう。携帯電話を持って出ないのと同じぐらい不便に感じるようになる人も出てくるかもしれません。それ以前に、クリエイターは自分の空間を大事にしながら仕事を続けたい、という当たり前のことをやっと自己主張できるようになるわけです。

会社での無駄な会議はいやですが、ひとつの場所にネット環境の乏しさゆえに縛られるのも、いやだ。自由に動き回りながら、気が向いたところで「さっきの続き」がやりたい。

会社に寝泊まりして仕事をする、などということが無い世の中が実現することを願って。

2009年9月19日 07:19

【PWR&接続機材レポート】ハードウエアの信頼性とサーバーの心もとなさ

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連日、考えられる限りの状況で動画の配信テストを続けていると、気づくことがあります。ハードウエアの問題や困難なところは、つきあっていくと慣れるけど、サーバー関連の障害は基本的にお手上げである、ということです。

PWR試験機の充電リミットは使い続けるうちにだんだんと体で覚えるようになったので、複数個を持ち歩いて上手に使い分けたりしています。また、技術担当のたらきゅうさんが天賦の才で電波の穴場を探し出したりするので、お店に入った時にどのあたりがいいかをなんとなく占えるようになりました。つまりPWRの強みは多いに活用しつつ、弱点を学習によってカバーしています。

ところが無料サービスのYouTubeや生まれたばかりのUSTREAM、有料登録を済ませたばかりのFlickrになると、それぞれに癖や難点があり、あまりまじめにとらえると消耗します。YouTubeの動画が反映されなかったり、アカウントにそもそもログインできなくなったり、USTREAMが急にブラウザごと落ちたり、生放送しているはずのストリームが誰にも届いていなかったり、Flickrに載せた写真が引用できなくなったりは、もはや毎日のことです。気長につきあうしかないでしょう。

ハードウエアの設計と製造に投入されるノウハウと気合いは、ベンチャー資本で動いているサーバー周りのビジネスと同列に論じられないと思いました。便利なオンラインサービスが無料だったり低価格で使えるということ自体が「できすぎた話」なのかも。アメリカの国内航空便のように、不条理なことが起きて当たり前、空港に置き去りになっても普通のこと、というぐらいの太い神経で臨まなくてはなりません。

幸い「モリッター」のユーザー諸氏はほとんどが理解ある人々なので、サーバー周りでひっきりなしに起きているトラブルをチームと一緒になって楽しんでいます。このフロンティア精神を育てていきたいと思います。

今一番大切なのは、旅先で毎晩PWRと携帯電話、iPodを充電すること。

2009年9月15日 23:30

【PWR&接続機材レポート】動画ストリーミングで日々、限界に挑戦。

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気軽に持って旅に出たPWRですが、行く先々で接続できる限界にチャレンジしてみたくなります。上野を出たばかりの寝台車の中から動画の生放送を実現できたことに気をよくし、その後動くバスの中から、日本の北端・宗谷岬から、風力タービンの麓からと、過酷な環境で使用を試みています。FOMAの電波を拾っているときには、その電波次第ですが、おおかた持ちこたえています。

最も正直な反応は、動画の生放送を見たりチャットに参加したりした人たちのツイットです。かなり強靭なパフォーマンスを繰り広げてくれています。

2009年9月13日 22:51

【PWR&接続機材レポート】こんな機材で運営しています


モーリー同行のエンジニアたらきゆうです。
一泊目の越後湯沢のホテルから一枚です。
ノートパソコン、iPod touch、音声レコーダー、DVカメラ、マウス
そしてPWR。ホテルのLANケーブルをPWRでPCとiPodで無線共有して一つの回線を分け合って使いました。

2009年8月31日 13:53

【PWR&接続機材レポート】動画ストリーミングに成功!

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いやー、感動しました。Ustreamというサイトがあるのですが、そこの技術を使ってオフィス・モーリーの中から動画の生放送を行う実験を行いました。ただ身内で映像を流して見てもらうだけだと寂しいので、日頃からツイットしてきたアカウントでフォロワーさん達に一言アナウンス。
そうしたら「番組」を放送し始めてから30分ぐらいで70人(だっけ?)もの視聴者が現れて、即席の「スネークマンショー」状態に。
楽しませていただきました。
続いて、いったんネット放送を中断してPWRにつなぎ替えて再開。FOMAの電波をオフィス・モーリーから拾っての動画ストリーミングを行いました。驚いたことに画質はたまにコマ飛びをすることや、実際の送り出しから受信までのタイムラグが若干伸びること以外には大差ない状況でした。音質も特に違いが感じられません。
かつてReal Audioで似たようなことをやろうと思ったら、基本的に無理でした。Real社の人がそこにいても。それがアカウントを取ってほどなくして動画・生中継をしてしまったわけです。一時代分の隔たりを体感した次第です。

http://www.ustream.tv/

2009年8月23日 22:47